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ビックホップガーデンモール印西

診療内容

うつ病

うつ病とは

うつ病

うつ病は、精神的あるいは肉体的なストレスが重なるなどして、脳の機能障害が起きている状態です。正常に脳が機能しなくなると、ものの見方が否定的になり、自分はダメな人間だと思うようになります。このような状態になると、多くの人が簡単に乗り越えられると思われるストレスでも、よりつらく感じてしまうなど、悪循環が起きていくようになります。

気分が一日中落ち込んでいる、何をしていても楽しめない、食欲がない、眠れないという状態が続いている場合は、うつ病の疑いがあります。お早めにご相談ください。なお診察の結果、うつ病と診断されたとしても早期に治療を始めれば、回復もそれだけ早いと言われています。まずは無理をせず、ゆっくり休養をとるようにしてください。

このような症状はご相談ください(例)

  • 憂うつで、気分が重い
  • 何をしても楽しくない
  • 何にも興味がわかない
  • 食欲がわかない
  • 疲れているのに眠れない
  • いつもよりかなり早く目が覚める
  • 何かにせき立てられているようでイライラする
  • 悪いことをしたように感じて自分を責める
  • 自分には価値が無いと思う
  • 思考力や決断力が落ちる
  • 死にたくなる など

うつ病のタイプについて

うつ病の発症要因は1つではなく、主に心因性、身体因性、内因性に分けられます。心因性からくるうつ病とは、精神的な葛藤や心理的なストレスが引き金となって発症する場合を言います。また身体因性うつ病は、脳や身体の病気が原因で引き起こされるうつ病です。

なお、内因性うつ病につきましては、体質や遺伝的なことが原因で発症するうつ病で、脳内の神経伝達物質(セロトニンやノルアドレナリンなど)の働きが悪くなることで発症すると考えられています。ちなみに心因性うつ病と身体因性うつ病はこれらが関係しているかどうかは、まだ明らかではありません。

治療について

うつ病の治療は、休養をとる、薬物療法、精神療法の3つの方法が中心です。そのほかにも、磁気刺激療法、電気けいれん療法、高照度光療法などもあります。当クリニックでは、診察の際にうつ病の発症要因が何かを探り、原因を特定したうえで適切な治療を行っていきます。主な治療法の内容は以下の通りです。

休養

うつ病と診断されたら、まずは休養をしっかりとって、疲れた心と体をしっかり休めることが大切です。そのためには、職場や学校、ご家族のご理解とご協力を得ることが必要です。

薬物療法

脳内神経伝達物質のバランスの乱れがうつを起こす原因と考えられています。そこで有効とされているのが抗うつ薬の使用です。
なお抗うつ薬には、SSRI(選択的セロトニン再取込み阻害薬)やSNRI(セロトニン・ノルアドレナリン再取込み阻害薬)、三環系抗うつ薬など、様々な種類があります。また抗うつ薬以外にも、症状に合わせて抗不安薬や睡眠導入剤などが用いられることもあります。
効果的な薬というのは治療を受けられる患者様でそれぞれ異なり、また同じ方であっても病気がどの段階にあるのかによって使用する薬が異なってきます。

精神療法

心理的側面からの働きかけによって精神疾患を治療する方法です。そのなかでも認知行動療法は、性格的にストレスなどの影響を受けやすい方に有効と考えられています。
この認知行動療法とは、物事の考え方やとらえ方(認知)、また問題となっている行動を見つめ直すことで、自分の陥りやすい思考や感情パターンに気づき、それを上手くコントロールし、ストレスを和らげていく手法です。

双極性障害

双極性障害とは

双極性障害

2つの極があるという意味を持つのが双極で、躁とうつの二つの両極端の症状がみられるのが双極性障害です。躁とは著しく気分が高揚する状態のことで、うつとは意欲が低下して憂うつになる状態です。この正反対の心理状態を繰り返すことから「躁うつ病」とも呼ばれています。

症状について

前にも述べた通り、躁とうつの両極端な症状を繰り返すのが双極性障害の特徴ですが、躁状態とうつ状態の間は、正常な状態であることが多いです。ただ、稀ではありますが正常な状態になることがなく、躁とうつの状態が交互に現れる場合もあります。躁状態、うつ状態の時によくみられる主な特徴は次の通りです。

上機嫌でたくさん話をしたり、いろいろな考えが次から次へと湧き出て、じっとしていられなくなったりします。ただ、気持ちは高揚していますが、決してハッピーな気分に浸っているわけではありません。また、本人自身が病気であるという意識は無く、自分の思考や行動が異常なことには気づきません。

うつ

ひどく落ち込んでしまい、憂うつな気分が続いている状態です。このような場合は、何をしても「楽しい」と感じられなくなったり、全てが面倒と思うようになり何も手につかなくなったりします。また身体面にも影響を及ぼし、眠れない、食欲が無い、疲れやすいなどの症状が現れます。まさに躁状態とは対照的で、自殺願望が出やすくなるのもうつの特徴です。そのため周囲の方々の配慮も必要となります。

治療に関して

気分安定薬による薬物療法が治療の基本となります。この薬は、気分が大きく上下に乱れた状態を安定させる働きがあるので、躁状態でもうつ状態でも有効です。なお、うつ状態時であっても抗うつ薬は原則用いません。

また、薬物療法と併せて精神療法のひとつである「認知行動療法」も行います。この治療法では、まず物事の捉え方(認知)と問題になっている行動を見つめ直します。そのことで、自分の感情パターンや陥りやすい思考に気づくようになり、心をうまくコントロールできるようにします。そうすることでストレスを軽減しようとする治療法です。

適応障害

適応障害とは

適応障害

新しい環境になかなか馴染めないことをきっかけとして、心身に様々な症状が現れるようになり、やがて社会生活にまで支障をきたしてしまう心の疾患を適応障害と言います。

発症原因のほとんどは生活環境の変化で、新しい土地や職場、学校に移ったり、昇進、配置転換などが要因となっていることが多く、生活の変化や強いストレスのかかる出来事が生じてから1ヵ月以内に発症する割合が高いと言われています。

また、うつ病と症状が非常に似ている適応障害ですが、こちらの場合はストレスの原因や出来事がはっきりしていることが多いので、その原因から離れることができれば、症状は次第に改善していきます。ただ、ストレスの原因から離れることが困難な状況である場合は、慢性化してしまうこともあります。

症状について

ストレスに対する正常な感情的反応(ストレス反応)の延長線上にあるのが適応障害であり、健康な方がよく受けるストレス反応との違いは重症度です。症状の現れ方は、ストレスを受けた状況やご本人の性格にも影響しますが、主に4つの状態に分類されます。症状については、これらの何らかが目立った状態、またはいくつかが混合した状態となって現れてきます。

不安症状を中心とする状態
不安、怒り、あせり、緊張 など
うつ症状を中心とする状態
憂うつ、喪失感、絶望感、涙もろさ など
問題行動を中心とする状態
遅刻、欠勤、早退、暴飲暴食、ギャンブル中毒 など
身体症状を中心とする状態
不眠、食欲不振、全身倦怠感、疲れやすい、頭痛、肩こり、腹痛、めまい など

治療について

まず原因となっているストレスを可能な限り減らすため、適応しやすい環境を整えるようにします。ただ多くの場合、この環境調整が困難であることが少なくありません。そんな時に用いられる主な治療法は以下の通りです。

認知行動療法

ストレスにうまく対処できるように、物事の考え方とそれに伴う行動の変容を促す精神療法です。

問題解決療法

現在抱えている問題と症状に焦点を当て、一緒に解決策を見出していく方法です。

薬物療法

適応障害の薬物療法は「症状に対して薬を使う」という対症療法になるので、不安や不眠などには抗不安薬、うつ状態に対しては抗うつ薬などを用います。つまり根本的な治療にはなり得ません。
そのため適応障害の治療にあたっては、環境調整やカウンセリングが、より大きな重要性を帯びてきます。

社会不安障害

社会不安障害とは

社会不安障害

人の注目を一身に集めるような場面で非常に強い緊張を感じるだけでなく、動悸、手足のふるえ、吐き気、発汗、息苦しさなどの症状が現れることで、人前に出ることを極端に避け、日常生活にも支障をきたすような状態を社会不安障害と言います。これは、心の疾患であり、治療を行う必要があります。

なお社会不安障害は、不安や恐怖、緊張を感じる状況が1つに限定されている「限局型」と、ほとんど の状況で感じる「全般型」の2つのタイプに分けられます。全般型は発症年齢が早く、重症の場合が多いといわれています。

このような症状がある方はご相談ください(例)

【人前で】

  • 異常に緊張する
  • 手足、全身、声の震えが出る
  • 顔が赤くほてる
  • 脈が速くなり、息苦しくなる
  • いつもよりたくさんの汗をかく
  • 繰り返し吐き気がする
  • 口がカラカラに渇く
  • トイレが近くなる、または尿が出なくなる
  • めまいがする など

原因について

発症の原因はまだ完全に解明されたわけではありませんが、恐怖症状を抑える働きのあるセロトニンという神経伝達物質が不足することが要因ではないかと考えられています。

このセロトニンが不足する要因としては、過去に人前で恥ずかしい経験をしたことがあるなどの経験的要因、他人の目を気にし過ぎる、あるいは人見知りなどの性格的要因、また遺伝的要因などが挙げられています。

さらに、これも神経伝達物質のひとつであるドーパミンが不足することもセロトニンと同様に不安を誘発するのではないかと考えられています。そのため、神経伝達機能が正常に作用すれば、不安状態は発生しにくいのではないかと言われています。

治療について

治療では、薬物療法と精神療法の認知行動療法が行われ、どちらも併用することで治療効果は高くなると言われています。

薬物療法では主に抗うつ薬のSSRIを用います。効果が現れるまでに個人差はありますが、約2週間から8週間ほどで症状が次第に緩和されます。症状が改善しても、再発を予防するためにしばらくは薬物治療を継続するようにします。また認知行動療法では、不安や恐怖にとらわれている思考パターンを変えたり、緊張感をやわらげたりすることで、 回避行動を軽減する精神療法を行います。

自律神経失調症

自律神経失調症とは

自律神経失調症

自律神経のバランスが崩れている状態を自律神経失調症と言います。自律神経は2つの神経(交感神経と副交感神経)から成り立っているのですが、この神経により呼吸、体温、血管や内臓などの動きを無意識にコントロールすることができているのです。

しかし、ストレスや疲労、ホルモンバランスの乱れ、不規則な生活習慣などにより、このコントロール、いわゆる交感神経と副交感神経のバランスが崩れてしまうと自律神経失調症が起きるようになるのです。なお、自律神経失調症でよく見られるとされる症状は次の通りです。

自律神経失調症が疑われる主な症状

  • 睡眠障害
  • 微熱が続く
  • 片頭痛
  • ひどい肩こり
  • 手足のしびれ
  • 息苦しさ、動悸
  • 食欲低下
  • 冷えやほてり
  • イライラ感、不安
  • めまい、立ちくらみ、耳鳴り、頭痛
  • 腹痛、下痢、便秘
  • 血圧や脈の異常
  • 疲労感、倦怠感 など

自律神経失調症の治療

患者様の症状などから自律神経失調症が疑われ、問診や自律神経機能検査(心電図検査のようなもの)等を行い、自律神経失調症と診断された場合は、その治療を行います。

治療では、抗不安薬や抗うつ薬などによる薬物療法や、症状を和らげるとされる温熱療法・寒冷療法、マッサージなどの理学療法、さらに心理療法(カウンセリング)も行います。

また、自律神経失調症は生活習慣の乱れが原因となっていることが多いので、日頃のライフスタイルを見直すことも大切です。そのため、夜はぐっすり睡眠をとり、日中はしっかり活動するなど、規則正しい生活を実践するほか、栄養バランスのとれた食事を三食きちんと摂る、適度な運動をするなどの生活改善も行うようにします。

認知症

認知症とは

認知症

正常に働いていた脳の機能が、脳の病気や障害のために低下してしまい、やがて記憶や思考へも影響を及ぼす疾患が認知症です。発症すると、物事を記憶あるいは判断する能力、時間や場所・人などを認識する能力が下がるため、日常生活に支障が生じるようになります。

認知症は「物忘れ」と非常によく似た症状が現れますので、物忘れの自覚があれば早めの検査をお勧めします。その結果、例え認知症と診断されたとしても早期に発見することができれば、完治させることは現在のところ困難ですが、進行を遅らせることができるようになります。

年をとるほど発症しやすくなるのが認知症の特徴です。有病率につきましては65歳以上70歳未満の方では1.5%ほどですが、85歳以上となると27%となり、実に4人に1人以上の方が認知症患者であるというデータもあります。

また、若くても脳血管障害や若年性アルツハイマー病を疾患することで認知症を発症することがあります。なお、65歳未満で認知症を発症した場合は、若年性認知症と言います。

認知症が疑われる主な症状

  • もの忘れがひどい
  • 場所や時聞がわからなくなる
  • 人柄が変わってしまった
  • 判断や理解力が低下している
  • 何事にも意欲がみられない
  • 不安感が強い など

認知症のタイプについて

認知症は、いくつかの種類に分類されます。主なタイプとしては以下の4つがありますが、認知症患者のうち60~70%はアルツハイマー型認知症で、約20%は血管性認知症と言われており、認知症の約9割がこの2大疾患で占められています。

アルツハイマー型認知症

脳にアミロイドβ(ベータ)などの特殊なたんぱく質が蓄積することで脳の神経細胞が壊れて減り、そのことで脳の神経が情報をうまく伝えられなくなり、機能異常を起こすのではないかと考えられています。
また、神経細胞が減ることで臓器でもある脳そのものも萎縮していき、やがて脳の指令を受けている身体機能も徐々に失われていきます。男性よりも女性患者が多いのも特徴です。

血管性認知症

脳血管性の疾患(脳梗塞、脳出血、くも膜下出血など)により、脳の血管に出血が見られたり、詰まったりすることで脳細胞に酸素が十分にいき届かなくなります。そのことで脳の神経細胞が減ってしまい、やがて発症してしまうのが血管性認知症です。

レビー小体型認知症

レビー小体(神経細胞にできる特殊なたんぱく質)が脳の大脳皮質(物事を考える場所)や、脳幹(生命活動を司る場所)に多く認められる疾患です。レビー小体が多く集まっている場所では、情報をうまく伝えられなくなるため、認知症が起こります。

前頭側頭型認知症

前頭葉と側頭葉が萎縮することによって起こる認知症で、ピック病と呼ばれることもあります。初期症状として性格変化や行動異常がみられます。このタイプは、若い世代の方にも見受けられます。

治療について

現在、認知症が完治する治療法というのは確立されておりません。それでも、他の病気と同様に早期発見・早期治療に努めることで病状の進行を遅らせることは可能です。その治療法には、薬物療法と非薬物療法があります。

薬物療法

認知症の中でも患者数が最も多いアルツハイマー型の薬物療法では、脳の神経細胞が壊れることで起こる症状(記憶障害や見当識障害など)を少しでも改善し、病気の進行を遅らせる治療薬と、周辺症状(不安、焦り、怒り、興奮、妄想など)を抑える治療薬が用いられます。

血管性認知症の場合は、脳血管障害の再発によって悪化していくことが多いため、「再発予防」に注力します。脳血管障害の危険因子である高血圧、糖尿病、心疾患などをきちんとコントロールするとともに、脳梗塞の再発を予防する薬が使用されます。

また、意欲・自発性の低下、興奮といった症状に対して脳循環・代謝改善薬が有効な場合もあります。抑うつ症状に対しては、抗うつ薬が使われたりもします。

早い時期に薬物投与を始めると、より高い改善効果がみこまれるので、完治が困難な認知症であっても早期発見と早期治療は重要です。

非薬物療法

薬物を使わずに脳を活性化し、残っている認知機能や生活能力を高める治療法になります。認知症と診断されても、ご本人ができることはたくさん残っています。まずは家庭内で本人の役割や出番をつくって(洗濯物をたたむ、食器を片づけるなど)、前向きに日常生活を送ってもらうことが大切です。

また、昔の出来事を思い出してもらう(回想法)、無理のかからない範囲で書き物の音読や書き取り・計算ドリルをする(認知リハビリテーション)、音楽を鑑賞したり、演奏したりする(音楽療法)、花や野菜を育てる(園芸療法)、自分は誰で、ここはどこかなど、自分と自分のいる環境を正しく理解する練習を重ねる(リアリティ・オリエンテーション)などの方法も効果的です。

ほかにも、ウォーキングなどの有酸素運動を行う(運動療法)、動物と触れ合う(ペット療法)、レクリエーションなどがあります。

統合失調症

統合失調症とは

統合失調症

統合失調症とは、幻聴や妄想などの症状が特徴的な精神疾患です。多くの場合、思春期から青年期に発症します。これは脳の神経ネットワークにトラブルが生じることで起きる脳の機能障害で、100人に1人の割合で発病すると言われています。

この病気には発症しやすいタイプというのがあり、先天的にストレスに対して脆く、そこに限度以上のストレスが掛かってしまうことで、脳内の神経系に異常をきたして発症すると考えられています。

主な症状について

統合失調症でよく見られる症状はいろいろありますが、主に「陽性症状」、「陰性症状」、「認知機能障害」に分類されます。統合失調症が疑われるような症状に心当たりがあれば、速やかにご相談ください。治りにくい病気ではありますが、早期に発見、治療に努めれば、日常生活を支障なく過ごせるまで回復する可能性も高まります。

陽性症状

現実には無いものをあるように感じたり、存在しない声が聞こえたり、あり得ないことを信じ込んだりする症状を言います。具体的には、幻覚や幻聴、妄想などです。

陰性症状

陰性症状とは、喜ぶ、怒る、哀しむなどの感情が乏しくなり、表情の変化も少なくなっている状態です。また、意欲も減退しており、何事にも関心が薄くなり、身だしなみにも無頓着になります。家族や友人を含め、他者とのコミュニケーションも避けるようになります。

認知機能障害

認知機能とは、記憶する、注意・集中、計画を立てたり、判断したりする能力のことです。統合失調症になると、この認知機能が低下します。

治療について

薬物療法が治療の中心になります。継続的に抗精神病薬(脳内のドーパミン神経の活動を抑える)を服用して、症状を安定させていきます。薬の効果については、それぞれの患者様によって異なります。薬が効いてうまく症状がコントロールできる患者様もいれば、そうではない場合もあります。そのため抗精神病薬だけでは十分な効果がみられないのであれば、抗うつ薬や抗不安薬の併用、さらに電気痙攣療法といった身体療法を行うこともあります。

このほか、規則正しい生活を行うなどの生活指導、グループで活動する集団精神療法、レクリエーション療法など薬物療法以外の治療も重要であると考えられています。

強迫性障害

強迫性障害とは

強迫性障害

几帳面、もしくは完璧主義などの性格(強迫性格)の方が強迫性障害になりやすいと言われています。発症年齢は、平均して20歳前後(日本での平均発症年齢 男性22歳、女性24歳)で、男性患者の方が早い年齢で発症する傾向にあります。女性の場合は、結婚や出産など生活の変化を機に発症するケースが多いです。なお、全患者数のおよそ1~2パーセントの割合で子どもも発症します。

症状について

強迫性障害には、強迫観念と強迫行為の2つの症状が現れます。強迫観念は、頭から離れられない考えのことで、その内容が「不合理」だとわかっていても、 頭から追い払うことができない状態を言います。強迫行為は、強迫観念から生まれた不安にかきたてられて行う行為を言います。本人にしても「やりすぎ」とか「無意味」であると自覚をしているのですが、やめることができない状態です。このような症状は常に不安が根底に存在していることから、不安障害の一つとして数えられています。

強迫性障害の具体的な症状(例)

  • 汚れや細菌汚染を恐れて何度も手洗いや洗濯、入浴などを繰り返す。
  • 何度も何度も窓や玄関のカギ、ガス栓、電気器具のスイッチなどを確認する。
  • 誰かに危害を加えたのではないかと心配になり、通って来た道を戻って確認する。
  • 自分の決めた回数や手順に沿って物事を行わないと不安になり、それに従う。
  • 物の位置や左右対称性、数字などにこだわりがあり、それから外れると不安になる。

似たような症状はうつ病などでも見られる

強迫症状というのは、うつ病、統合失調症など、他の精神疾患でも現れますので、正確な診断を行うためにも、専門的な診断や検査が必要です。また、脳炎、脳血管障害、てんかんなどでもみられるので、これらが疑われる場合は鑑別のための検査(血液・髄液などの検査、頭部CT、MRIなどの画像検査、脳波検査など)が必要になります。

原因について

強迫性障害の原因は、完全には解明されていませんが、脳内の神経伝達物質のひとつであるセロトニンの代謝に関係があることが最近の研究からわかってきました。 脳内では多くの神経細胞が接続しながら情報を伝達しています。その接続部分をシナプスと言いますが、そこで情報を伝達する物質が神経伝達物質であり、その一つがセロトニンです。

シナプスには、神経細胞から放出され自由に活動できるとされるフリーセロトニンが存在しますが、強迫性障害の患者様はこのフリーセロトニンの量が少ないのではないかと考えられています。

治療について

薬物療法が用いられ、抗うつ薬のSSRIが有効と言われています。なお症状が重い場合は、少量ですが抗精神病薬を用います。また非薬物療法として「曝露反応妨害法」という、一種の認知行動療法も同時に行います。

これは、患者様があえて強迫症状が出やすい状況に直面させつつも、強迫行為を行わないように指示し、不安が自然に消えていくまで、その状態にとどまらせるという精神療法です。一説によると薬物と同等か、それ以上の効果があると言われています。

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